冬は寒くて外に出る機会も減り、忘年会や新年会、お正月とご馳走を食べる機会も増えるため太ってしまうと思っている人も多いのではないでしょうか?実は一年で一番痩せると言われる季節が冬なのです。
その理由と冬のダイエットでの成功するポイントを紹介したいと思います。
冬に痩せやすくなる理由
冬は基礎代謝が上がる。
基礎代謝とは、人間が生きるだけで消費している必要最小限のエネルギーのことです。寝ている時もじっとしている時もエネルギーは消費されています。それは呼吸、心臓、体温維持にもエネルギーが使われるからです。
冬の寒い時期は外の気温が10度以下になることもありますが、体温を維持し、内臓を冷えから守ろうと働きます。体温を維持しようと熱を作り出してカロリーを消費するので基礎代謝が上がります。外気が寒ければ寒いほど、基礎代謝が上がるので痩せやすくなります。
パーソナルトレーナーの資格取得時やダイエット専門の方にも言われてました!
夏の方が体重が落ちている感じがするのは動きやすい気候で動くと暑さで汗をかいたりと体の水分が出ていっているから体重も落ちやすく痩せたように感じると言われたこともあります!
寒冷刺激で褐色脂肪組織の活性化し肥満対策!
ダイエットをしている方なら聞いたことがある『褐色脂肪組織(かっしょくしぼうそしき)』という言葉!人を含めた哺乳動物には白色と褐色の2種類の脂肪組織があります。
褐色脂肪組織は、新生児や冬眠動物では特に豊富である。その主な機能は、動物や新生児が体を震わせないで体の熱を生成することである。単一の脂肪滴が含まれている白色脂肪細胞とは対照的に、褐色脂肪細胞は、鉄を含んでおり、それが茶色を呈し、多数の小さな液滴とはるかに多い数のミトコンドリアが含まれている。褐色脂肪組織はほとんどの組織よりも多くの酸素を必要とするため、褐色脂肪組織はまた、白色脂肪組織よりも多くの毛細血管が集まっている。 ウィキペディアより https://ja.wikipedia.org/wiki/褐色脂肪組織
実際に褐色脂肪活性が低いほど body massindex(BMI)が高く体脂肪量や内臓脂肪量が多 いことが,臨床例のみならず健常被験者でも確認されている。しかし、これらは年齢によって大きく異なり、加齢に伴い褐色脂肪活性は急激に低下し、鏡像的にBMIや腹部の内臓脂肪、皮下脂肪は増加する。この加齢に伴う肥満度の変化を高活性者群と低活性者群に分けて集計すると、20歳代では2群間に差はみられなかったが、低活性者群では加齢に伴い BMI、内臓脂肪などが増加するのに対し、高活性者群であまり変化せず、40歳代でも20歳代のスリムな体型を維持していた。これらの結果は,加齢に伴う肥満、いわゆる「中年太り」が褐色脂肪の活性低下によることを示唆している。先述のとおり、通常の生活条件では褐色脂肪の高低による全身エネルギー消費の違いはせいぜい 10~20 kcal/日に過ぎないが、これが10年間累積すると36,500~73,000kcal、4~8kgの脂肪量の違いに相当することになり、まさに「中年太り」になるのであろう。
褐色脂肪組織による熱産生と体温・体脂肪調節 〜ヒトでの知見を中心に〜 斉藤晶之
新生児の時は褐色脂肪細胞が多く、体を震わせないように多く存在しますが、年齢を重ねていくと褐色細胞が減っていきます。職業柄高齢者と関わることが多いですが、皆さん体温調整(褐色細胞減る、代謝も下がるなど)できず寒いと言って夏でも毛布を体に巻いている方、年中長袖やノースリーズのダウンなど来ている方が多いです。
褐色脂肪の不活性化が体脂肪蓄積の一因であるなら、この再活性化・増量は肥満対策として期待できる.褐色脂肪を活性化・増量する最も 生理的かつ強力な刺激は寒冷刺激であるが,特 に,ヒト成人の褐色脂肪はベージュ細胞が主とされており、ベージュ細胞がさまざまな刺激・因子によって誘導可能であるという点を考慮すると、この細胞こそが褐色脂肪を通じたヒト肥満対策のターゲットと思われる。事実、褐色脂肪がほとんど検出できない程度に低下した被験者について、1日 2時間程度の寒冷刺激を6 週間与え続けると、褐色脂肪が誘導され並行してエネルギー消費が増えること、しかも褐色脂肪誘導程度に応じて体脂肪が低下することが明らかになった。
褐色脂肪組織による熱産生と体温・体脂肪調節 〜ヒトでの知見を中心に〜 斉藤晶之
研究結果にて褐色細胞がほとんど検出でいない程度低下している方に1日2時間程度『冷たい』『ひんやり』を感じる程度の刺激を6週間与え続けたことで、エネルギー消費が増えて体脂肪も低下していることが明らかにっています!
褐色細胞が存在する部分を動かすことも刺激になるみたいなので肩や首、肩甲骨を動かすと活性化して、より体温を保とうとエネルギー消費を増やしてくれます。
脂肪細胞には、いわゆる皮下脂肪や内臓脂肪などの白色脂肪細胞と、主に首、肩、鎖骨や肩甲骨、腎臓周辺 に存在する褐色脂肪細胞の 2 種類があります。この 2 つの脂肪細胞は、同じ脂肪であるにも関わらず、まるで 対照的な特徴を持っており、細胞内に栄養を脂肪として貯蓄する白色脂肪細胞と違い、褐色脂肪細胞は脂肪を分解し、熱を産生することで体温の調節をします。特に寒い環境下では、交感神経の活動が高まるにつれて褐色脂肪細胞が活性化し、体温が下がりすぎないよう熱を産生(適応熱産生)します。
今回我々の研究グループは、視床下部のマイクロ RNA(miRNA, miR)-33 に注目し、これが寒冷刺激の際に 交感神経活性化を介して、体温維持に働くことを示しました。miR-33 を持たないマウス(miR-33KO マウ ス)を調べた結果、褐色脂肪細胞の熱産生機能が弱まり、冷たい刺激にさらされた時に体温を維持できなくなっていました。また、このマウスは、エネルギー消費が少なく肥満になりやすいこともわかりました。
寒冷刺激により視床下部のmiR-33の量が増加するので、miR-33 は交感神経活性の程度を変化させるスイッチとして働いて熱産生を介して、全身の代謝を調節していると考えられました。褐色脂肪細胞の活性化はエネルギー消費を促すことから、メタボリックシンドロームの治療や、肥満改善のターゲットとして今後ますます注目されると考えられます。
褐色脂肪細胞の燃焼を促す新たなメカニズムを解明 ー体の熱産生にマイクロ RNA-33が関与ー 京都大学大学院医学研究科 堀江貴裕 助教、小野亘 同准教授ら
冬ダイエットをするためのポイント
お腹を温める
体の中心部が冷えると、血流が悪くなり代謝が落ちます。また、冷えることで内臓の動きも悪くなるためお腹周りはしっかりと温めるようにしましょう。
深呼吸などでインナーマッスルである腹筋を動かし、深呼吸により横隔膜に刺激され動くため体の芯から温まります。また、冷えないようにホットパックや腹巻きなどを活用するのも良いでしょう!
体が温まる食べ物を3食しっかり摂る。
温まる食事を摂ることで内臓が活発に働き体温をあげてくれます。冷えている食べ物を摂取すると内臓の働きが悪くなり消化にも悪いので、3食しっかりバランスのより食事を摂離ましょう。その中でも味噌汁など汁物を入れることや、体が温まるような食材(生姜や根野菜など)を使うとより体がポカポカしてくるのでお勧めします!
また、代謝を上げるようにタンパク質が多い食材も摂るようにしましょう!筋肉(骨格筋)は、自分で意識的に動かすことができ、さらに筋肉をつけることで基礎代謝も増えます。筋肉を増やすためにも、タンパク質をしっかり摂ることが大切です。調理方法は蒸したり、煮たりなど油をあまり使わないように心がけましょう。
動く機会を増やす
こたつに丸まってダラダラ動かず過ごすよりも、少し散歩に出かけたり、掃除をしたり体をこまめに動かすようにしましょう。寒いと外に出たくなくなる気持ちもよく分かります。しかし、寒い時こそ『体が燃やされている!今動いたら脂肪がもっと燃える!』と思って動くようにしましょう。
外出した時に、エレベーターは使わずに階段にしたり、一駅歩いてみたり、近くに買い物(コンビニ)に行く時は歩いて行ってみたりと工夫して動く機会を増やしましょう。その際に姿勢も気をつけながら背筋を伸ばすように意識したり、腕を大きく振ったり、お腹に力を入れて歩くように意識して行うだけでも違うのでぜひ意識して取り組んでみてください!
褐色細胞が活性化しやすいように肩甲骨や肩、首をストレッチしたり動かしたりすることを意識してみて行うとより体温維持するように働き基礎代謝を上げる効果が期待できます。
少し寒いかな?くらいの格好で過ごす
寒いからといって、厚着をしたり暖房をかけすぎたりすると、体は体温を上げようとしなくなります。体温を上げようとしなくなる=基礎代謝も上がらないです。それは体温を維持する機能を使わないで済むためです。基礎代謝を上げるためにも暖房の温度を下げて、無理のない範囲で薄着でいることを心がけましょう。そうすることで体温を上げるためにエネルギーを使い、基礎代謝も上がってくると言われています。
まとめ
人間の体は状態を維持しようとする機能があり、冬時期は寒さから体温を維持しようとするため基礎代謝が上がり痩せやすいダイエットのハイシーズンと言われます。
飲み会やご馳走時期が増える時期でもあるため、食べ過ぎには注意して寒いからとこたつで丸まらずにこまめに動くように心がけましょう。
また、お腹周りは冷やさないようにすると内臓機能も衰えずに、血流も悪くならずに済むと思います。
食事には気を使い、温まる栄養バランスの良い食事を心がけるようにしましょう。
暖房などヌクヌクした場所で過ごすと体温を上げて維持しようとする機能は働きません。基礎代謝を上げるためにも暖房の温度を下げて、無理のない範囲で薄着でいることを心がけましょう。