ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動が良いのか?筋トレなど無酸素運動が良いのか?悩んでいる方もいるのではないでしょうか?その目的などにもよりますが、ダイエットをするにあたってどちらをした方が良いのか?を調べたので紹介したいと思います。
結論
文献で推奨されているのは、有酸素運動のような低強度の運動が推奨されています。
体脂肪・体重だけを減らすという目的でいけば、低強度で安全な運動が適切です。ただ有酸素運動だけ行うと、筋力も一緒に落とすことになるため、元々膝や腰に痛み、姿勢が悪い方などは元々の筋肉がアンバランスの方も多いので有酸素運動のみではなく筋力も鍛えバランスの良い筋力を維持しないと痛みの増加や他の箇所が痛くなるので高強度の筋トレというよりは日常的に行うくらいの自重でのトレーニングを取り入れた方が良いと思います。
筋トレも有酸素運動どちらも必要!だと私は思います。
筋トレは筋肉を増やすことで、太りにくい体質になります。さらに鍛えていることで、体を燃やす燃費も良くなるので少し動くだけでも代謝が上がり太りにくく痩せやすい体質になります。筋力がつくことで見た目も引き締まって見え、姿勢も良くなるのでボディラインが綺麗になり体重に変化がなくても見た目が変化するだけでも痩せて見えます。
有酸素運動は皮下脂肪を燃やしてくれるので、いらない脂肪を燃やしてくれます。筋トレよりも軽い運動であるため、継続することもできます。子供の頃のように動き回っていた時を思い出すと、今や移動は車で動く機会も減っているため少しでも歩くことを意識するだけでも運動不足解消にもつながると思います。
肥満解消の方法としては、食事制限などによりエネルギー摂取量をコントロールする方法と、運動によりエネルギー消費量を増加させる方法の2種類が考えられ、これらをうまく組み合わせることが、安全で効果的な減量方法であると考えられる。また、運動による消費カロリーは少なくても、運動の効果は、多方向にわたり、生体の代謝パターンの改善が期待できる。
肥満の解消に運動は重要な手段の一つであるが、運動を処方するには、運動の強度、持続時間及び頻度を決定する必要がある。よく健康づくりや減量のための運動強度として「有酸素運動」である低強度の運動が推奨されている。低強度の運動は、エネルギー源として動員される脂肪の割合も高い。一方、減量に効果的な運動強度であっても、効果よりも安全面を優先させるべきである。
体脂肪を減らす手段は、摂取エネルギーと消費エネルギーの出納バランスを考えることが大事である。
体脂肪を減少させるためにはエネルギー出納を考えなければならない。単に運動量を増やすことも大事であるが、最大酸素摂取量をあるレベルで維持する生活習慣が必要である。体脂肪を燃焼させることを目的とした場合、運動や食事のコントロールを処方することが大事であるが、酸素を消費させるべき生活習慣を考慮することがこれから必要となるであろう。
有酸素能力が体脂肪に与える影響について 五十嵐桂一 基礎教養課程
栄養と代謝
三大栄養素である糖質、脂質、タンパク質。どれも必要な栄養素ではありますが、食べすぎや飲み過ぎることで脂肪に変わって行きます。特に糖質と脂質は、ダイエットの天敵です。
糖質
身体には、糖質の貯蔵量は約210gである。糖質の貯蔵量(体重70kgを基準)合計210g。
グルコーゲン 肝臓:70g 筋肉120g ブドウ糖 血液体液:20g
糖質の生理的燃焼値は1gあたり4kcalである。また、糖質の燃焼による呼吸商(※1)は1.0である。
短時間の運動では主に糖質が燃焼する。
臨床運動学 第3版 中村隆一 編著 齋藤宏、長崎浩 著
糖質は摂り過ぎてしまうと肝臓に入りきれずに「脂肪細胞」に変化してしまいます。この脂肪細胞に変わるまでの時間が約48時間と言われています。すぐに脂肪細胞から体脂肪になるのではなく、時間が経過するとともに体脂肪へと変化して行きます。その変わるまでの期間が約2週間と言われています。
この余分にとってしまった糖質が体脂肪にならないようにするためには、食べ過ぎた2〜3日以内で食事の調整、そして運動してカロリーを消費することが大切です!
相談している専門家の人に、食べ過ぎて体重が増えるのは水分が体に溜まっている状態だからと言われたなぁ〜。飲み会が決まっているのであればその前後で調整しましょう!
脂質
脂質の働きは以下ものもがあります。
・糖質と共にエネルギー源・皮下脂肪組織となる・脂溶性ビタミンの運搬・消化と胃の塩酸分泌の抑制・胃に長期貯留し、満腹感・食物に香り・コレステロールはホルモン、酵素、細胞膜の材料
脂質は代表的なものが中性脂肪であり、男性では体重の15%女性では25%が正常である。男性では10ー15kg、女性では15−20kgが脂質である。脂質の燃焼値は1g当たり9kcalである。糖質と脂質の呼吸商(※1)によりそれぞれ比率が決定できる。
強度が弱く、長時間の運動では脂質が燃焼する。
臨床運動学 第3版 中村隆一 編著 齋藤宏、長崎浩 著
脂質も同様に余分に摂り過ぎてしまうと、脂質はアセチルCoAから脂肪酸に変わり、さらにトリグリセリドとなって貯蔵されいます。この貯蔵量は体重の約20%程度で脂肪組織に1ヶ月分を超えるエネルギーを備蓄でき必要に応じて分解され脂肪酸とグリセロールになりエネルギーとして使われます。そのため、必要がなければ脂肪組織に溜まったままとなります。脂肪も脂肪細胞になるまでの時間が約48時間と言われています。脂質も糖質同様に摂取してすぐに脂肪になるわけではありません。脂質は揚げ物や炒め物など油を使う食事を摂るとすぐに摂取目安をオーバーしてしまいます。そのため調理方法はなるべく蒸し料理や煮物にするなど工夫が必要です。
糖質も脂質も摂り過ぎてしまうと脂肪になります!しかし、すぐに脂肪に変わるわけではないので食べ過ぎたと感じたら2〜3日で調整し、運動してカロリーを消費しましょう。
呼吸商とは・・・(※1)
呼吸商は、わかりやすくいうと体の中で栄養素が分解されてエネルギーに変わる際に一定時間において産生された二酸化炭素と消費した酸素量の比のことをいいます
(※1)呼吸商(こきゅうしょう、英: respiratory quotient; RQ)とは、ある時間において生体内で栄養素が分解されてエネルギーに変換するまでの酸素消費量に対する二酸化炭素排出量の体積比のことである。呼吸率、呼吸係数とも呼ばれる。これを求めることで、体内でどのような割合で栄養素が燃焼しているのかという概要がわかる。
計算式は以下の通り。
呼吸商 = 単位時間当たりの二酸化炭素排出量 ÷ 単位時間当たりの酸素消費量
呼吸商が1の場合は糖質が燃焼し、呼吸商が0.7では脂質が燃焼している。
ウィキペディアより
代謝
基礎代謝
基礎代謝は生命維持だけに必要なエネルギー消費が行われている状態です。
基礎代謝は条件で変化を示します。
・同一年齢で、男性の方が女性よりも筋肉量が多いため基礎代謝も多いです。
・体重、体表面積と比例します。
・体温、環境温の上昇により基礎代謝率は上昇します。そのため、平熱が高い人、平熱より体温が上がった時(運動や熱発)や夏など環境温度が上がるにつれて基礎代謝も上がります。
・ご飯を食べた後も数時間基礎代謝は上がります。
運動のエネルギー
運動時に使うエネルギーの供給の方法が4つ(下記参照)あります。
無酸素運動には2つに分かれます。
1つは下記1)2)のような30秒以内の激運動では、非乳酸性運動エネルギーと言って筋トレなど高負荷で行う大きなパワーを出す運動になります。瞬発力や筋力といったハイパワー系の運動になります。
もう一つは下記3)のような乳酸性運動で全力運動を1分程出す運動になります。この運動は非乳酸性と乳酸性あるいは乳酸性と有酸素性のミドルパワー系の運動になります。
下記4)の有酸素性の運動は持久系の運動になります。脂質と糖質の代謝により産生されます。運動時間が長時間になるに従い、脂肪からのエネルギー供給割合も高くなり、脂質だけでなく糖質の利用も必要となるので運動を長く続ける場合は糖質(グリコーゲン)も減って行きます。
1)ATP(アデノシン三リン酸)→ADP +P+エネルギー
2)CP+ADP→C+ATP
3)糖質(グルコース)+P+ADP→ATP+乳酸
4)糖質、FFA+P+ADP+O2→CO2+H2O+ATP
1)2)は非乳酸性運動で、3)は乳酸性運動である。4)は有酸素的な運動である。時間的な面から見ると、瞬時的なエネルギーが1)2)であり、短期エネルギーが3)であり、4)が長期エネルギーである。よって、30秒以内の激運動では主に、非乳酸性運動エネルギー(ATP-CP系)である(図9−1)。1〜2分以内の運動では乳酸性運動エネルギー(解糖作用)である。それ以上長い運動では有酸素的運動エネルギー(酸化作用)である(図9−2)。また、糖質と脂質の相違を図9ー3に示す。強度が高く、短時間の運動では糖質、強度が弱く、長時間の運動では脂質が燃焼する。
臨床運動学 第3版 中村隆一 編著 齋藤宏、長崎浩 著
酸素摂取量
運動をすると、酸素摂取量の経時的変化は図9ー4に示すように、指数関数的に増加し、一定の酸素摂取量となる。これを定常状態といい、酸素の消費量と摂取量が等しい状態である。
定常状態になるまでの酸素摂取量の不足分を酸素借という。
運動終了後、酸素摂取量は直ちに安静レベルに回復するのではなく、徐々に安静レベルに戻る。この酸素摂取量を酸素負債という。
運動強度が強い場合は負債が多い。また、負荷量が強い場合は定常状態を示さない。図9−4には短時間で、強い負荷の酸素摂取量の変化を示している。定常状態になる前に運動が終了している。強い運動を続けるとall out(人体持久作業の最大限度で作業放棄にいたること)の状態になる。
臨床運動学 第3版 中村隆一 編著 齋藤宏、長崎浩 著
30代ダイエットのために運動を始めるときの注意事項
急な動きや負荷が強い運動は避け、最初は低強度の運動から始める
ダイエットを始めようと思っている方で運動不足の方は急に高負荷で行うと腰や膝、鍛える箇所に痛みを伴ったり怪我の原因になります。運動が苦手や運動不足の方は、ストレッチから始める、軽度の筋トレやウォーキングから行うなど低強度の運動から行いましょう!
縄跳びはかなり関節に負担がかかるので、筋力がある方は良いですが・・・。あまりオススメしません。ウォーキングやジョギングから始めるのがベストだと思います!
最近ジョギンを始めまましたが、1kmジョギングして1km歩くという低負荷からやっています。時間も16〜20分程度ですが、ジョギングでも走ったとは少しスッキリして体も軽い感じがします。
日常生活の中で活動量を増やしていく。
今はスマートフォンに歩数計も備わっており、休みの日にはどれだけ活動したかが目に見えてわかると思います!
移動は車で歩くことも少なくなっていると思うので、少しづつ活動量を増やすように心がけましょう。
・いつもの場所からバスや電車を乗るのではなく一駅歩いてみる。
・近くのコンビニには車ではなく歩いたり自転車で行く。
・2000歩しか歩いてないのであれば5000歩に近づくように動いてみる。
・休みの日はソファーから動かないのであれば、ラジオ体操を取り入れてみる。
など自分にできそうな範囲で少しづつ運動を増やして行きましょう!
30代を過ぎると筋力が落ち不調の原因になるので筋トレも取り入れよう!
30代を過ぎると周りの友人と比べても動いている方ではありますが、走ったり飛んだり瞬発的な動きなどは10代や20代の頃に比べると減っています。そういう動きをしなくなると、そのような瞬発的な動作の筋力は低下します。さらに運動好きな私でも、自重運動だけでも弱い筋力部分は筋肉痛になります。このように筋力は10代、20代の頃に比べると弱っているため、どうしてもアンバランスな筋力、姿勢や習慣の癖で腰痛や膝など痛むこともしばしばあります。筋力が落ちているということは、関節や筋肉など負担がかかるためインナーマッスルや体幹、下肢筋力は鍛えながら酸素運動を行うことをオススメします!
・自分の体重の負荷で筋トレを行う(自重での筋トレ)。
・筋トレはゆっくり行う。
・呼吸は止めない。
・インマーマッスルメインで最初は行う。
・回数は10〜20回を目安にややきついなぁと感じる程度で行う。
筋トレも腹筋は毎日していますが、他の筋トレは週2〜3回行っています。毎日階段や歩数も1万歩は歩いて、週末はサーフィンをしていますが筋肉痛は程よくきます。
柔軟体操で関節の可動範囲を広げよう!
歳を重ねるごとに、生活習慣や不良姿勢にて筋肉がこわばったり、姿勢により常に筋肉が縮んだ状態(短縮)になったりするとうまく筋肉も発揮しづらくなります。そのためストレッチを行い、柔軟性を高めましょう!
毎朝欠かさず行っています。特に胸郭が広がるような柔軟体操を中心に行っています。ストレッチをすると程よく伸ばされるので気持ちいですよぉ〜!
まとめ
ダイエットには有酸素運動が推奨されています。しかし30代を過ぎると筋力低下で体に負担がかかってしまいます。負担を減らすためにも、見た目を引き締めてボディラインを綺麗に見せるためにも筋力訓練と有酸素運動を並行して行うことが大切です。
また、急に負担の大きい運動をするときつ過ぎて続かない可能性が高いです。少しづつ運動する量を減らし少しきついかな?くらいの強度で行うようにしましょう!
また、急に走ったり長時間行うとかなり体に負担がかかります。低負荷の運動から少しづつ回数や距離などを増やしていくことをオススメします。
無理のない範囲で継続できる運動を行い幾つになっても動けるような健康な体を手に入れて行きましょう!少しでも参考になれば嬉しいです。