職場や自宅にはお花や観葉植物など飾っていますか?
SNSを中心に話題にもなっている「お花のある暮らし」。お部屋のインテリアとしてお花や観葉植物を取り入れることで、いつもの日常に彩りを添えてくれます。それだけではないんです!私たちの心と身体にも嬉しい変化をもたらしてくれるんです。
近年は、総合医療の導入により医療・福祉の現場で治療効果を高める目的、また療養、リハビリテーションの一環として緑に関わる各種療法が導入されています。また医療や介護現場だけでなく近年オフィス内に緑を取り入れることが提案れているそうです。
観葉植物やお花を飾るとどのようなメリットがあるのか紹介したいと思います。
リラックス効果・ストレス軽減効果
綺麗なお花や観葉植物を眺めると不思議と気分が落ち着き、癒される経験をしている方が多いのではないでしょうか?
下記の文献結果からも証明されており、お花を見たり触れたりすることで、唾液中に含まれるストレスホルモンが減少します。これは緊張の緩和やストレス軽減効果が生まれることを意味します。また、副交感神経活動を亢進することは落ち着いた状態になるので生理的リラックス効果があると言えます。
花の香りもリラックス効果や鎮静効果があり、オフィスに花や緑を置くだけで、労働効率が上がったり、ストレス軽減。さらに緑を眺めるだけで、眼精疲労の回復を助ける働きも期待できるそうです。
バラ製菓の視覚刺激がオフィスワーカー、医療従事者、高齢者、高校生、計347名にもたらす生理的リラックス効果を調べた。結果リラックスに高まる副交感神経活動が29%亢進、ストレス時に高まる交感神経活動は25%抑制されることが明らかとなった。バラ生花に視覚刺激がもたらす生理的リラックス効果が検証された。
花きの視覚刺激がもたらす生理的効果 宮崎良文 千葉大学環境健康フィールド科学センター
モデルルーム入室直後の直ぶつを配置した時の反応とその後全ての植物を撤去した場合を比較すると、植物を撤去すると、快適が低下し、室内の雰囲気全体に好感が持てなくなり、全体的に仕事がやりにくくなったと感じていることが示された。インテリアグリーンがそこで働く人々の真理に明らかに好影響を与えていることがわかる。観葉植物がもたらす同様の好影響は、オフィスに快適感や魅力を感じたり、健康や不快感に対する自己申告症状を軽減したり、快適性や親しみ感を高めるなどの効果として認められている。
植物の存在がオフィスで働く人々に与える心理的効果 今西弘子 生尾晶子他 園学研(Hort. Res .(Japan))71-74 2002.
・視覚対象としての緑
視覚は人が必要とする情報の80%以上を占めるとされています。緑の近くと脳波について検討し、植物を注視した際のリラックス感が向上されているが、葉のみではなく花が咲いているとより効果が大きいことを言及している。脳波と眼球運動にも関連性が見られるとしている。金らによれば、スギ林の緑色では後頭部でのβ波の発生が少なく安定的な効果が、ソメイヨシノのピンクでは後頭部に加えて連合野のある前頭部や体性感覚野がある頭頂部でもβ波の発生率が多く高揚感のある快活な印象と関連があるとされている。
緑地では血圧の下降から神経系に作用して落ち着く効果のあること、また唾液アミラーゼ濃度の低下傾向から内分泌系に作用してストレス緩和効果をもたらすことを示されている。
・嗅覚対象として緑
嗅覚は五感の中でも原始的な感覚と言われている。嗅覚は嗅神経から直接に大脳辺縁系に到達するからである。すなわち嗅覚対象となる香りは、ダイレクトに感情や本能を支配する脳に作用する。自然性の香りとその効果について、スギ材チップの吸入によって、非賢者の収縮期血圧の低下、脳活動の沈静化などが報告されている。ヒバ材、タイワンヒノキ材油でも同様の結果が得られた。多くの樹種の主要成分であり、森林浴時にもっとも多く検出されるα-ビネンは交感神経活動を抑制し、リラックスされることを明らかにした。オリエンタルハーブの香りによる生理・心理に関する研究で刺激的な香りよりも爽やかな香りの方が脳活動の鎮静効果が得られる可能性があるとしている。
嗅覚を通じた緑の癒し効果は、視覚によってその緑を認識することでより効果を高めていると言える。
・触知覚としての緑
木材や森林内に生育している従気に触れることによる生理・心理的効果に関する研究が行われており、心理的な緊張感や不安感を緩和する効果を得ている。また、木に触れることにより副交感神経活動の指標であるHFが太い幹において優位な減少を示したとされ、こうした結果から人が木に触れることによる心理的生理的な癒し効果に言及している。芝草接触後には意思・思考・創造を司る部位に優位に脳血流量が減少、視覚に司る部位で脳血流量増加、ノシバでは記憶・判断を司る部位、ブルーグラスは言語を司る部位と記憶を司る部位で優位に増加sぐ、クリーピングベントグラスでは記憶・判断を司る部位で優位に増加したとされている。
配植された緑を知覚することによって不要な脳活動を軽減し、ストレス軽減に貢献していると考えられる。
人の健康に役立つ緑の知覚 Perception of Greenery for Human Health 飯島健太郎 〈工学部研究論文〉 桐陵論業 第28号、2013年6月
認知機能の改善効果
農研機構と茨城県立医療大学は、フラワーアレジメント活動を通して認知機能の改善・回復が認められていることを確認しているそうです。記憶課題や視覚空間認識の改善・回復が見られたそうです。
近年、高齢者の認知症予防や認知症の進行抑制目的に園芸療法やフラワーアレジメントを取り入れる介護施設も増えているそうです。
私が働いている施設でも、園芸療法を取り入れており、野菜やお花を植えています。屋外に行ける人はもちろん、今の世の中室内用のものも売っており外に行けない方でも行うことができます。実際に利用者様の反応や認知面など見ていると効果を体感しています。
季節に合わせて花を植えたり飾ったりすることで季節感も感じやすくなります!
70〜90歳代の方は畑などの経験している人も多くできなくてもやり方や方法を教えてくれたり実際にやってもらいながら教えてもらったりするので認知機能だけでなく生活の質の向上・モチベーションの向上にも繋がっています。
お花や観葉植物を飾って快適ライフを!
今の時代ストレスを抱えている人が多く、また自然に触れる機会も減ってきています。自宅や職場などに緑や花を置くだけで緊張を和らげ、ストレス緩和やリラックス効果を得ることができます。
生花などの切り花でもいいので飾って豊かなライフ生活を送りましょう!