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雨が降る前って体調が悪くなったり痛みが増すのはなんで?

臨床現場で雨降る前に患者様が痛みの訴えが増したり、怠さや体調を崩したりする場面を多く見てきました。自分も雨降る前や頭が痛くなったり、スポーツで怪我した場所が痛んだりします。皆さんの中にも雨降る前に頭痛や古傷が痛んだりと体調不良になることがなるんではないでしょうか。気象変化と疼痛の相関性等論じている文献があったので紹介したいと思います。

結論

気象変化と疼痛の程度に有意な相関性があると報告されています。

曇りや雨になりやすい気圧低下時に交感神経が興奮し、副腎皮質ホルモン(アドレナリンなど)の分泌亢進により血管が収縮、PH低下、酸素濃度低下など人体変化が起きます。病態時には痛覚線維は局所の病的な変化に対して感受性がたかまっていることからこれらの変化は痛覚繊維を刺激し容易に興奮を引き起こすこととなる。

また、気圧検出センサーが内耳前庭部に存在することを示唆する実験結果を得た。これらのメカニズムが共存することで、気象変化によって慢性痛が悪化する現象が生じるものと思われる

象変化による慢性疼痛悪化のメカニズム
佐藤純 日生気誌40(4)219-224.2003

気圧とは

気圧は空気による圧力のことです。見えない空気にも重さがあります。通常湿度・温度では空気1ℓで約1.2g。空気は温度によって重さが変わります。同じ体積なら温かい空気は軽く冷たい空気は重たくなります。空気が物を押さえつける力を気圧と言います。※あらゆる物体には常に全方位からの気圧の影響を受けます。

地上でかかる気圧は1平方センチメートルあたり、約1kgでこれを1気圧といいます。気圧は場所によって違います。高いところにいく程小さくなります。

高気圧:晴れることが多い

低気圧:曇りや雨になることが多い

地上では袋詰めされているポテトチップスは外からと中からの押す力が変わらないのです。気圧の影響がどれくらいあるのか実際にみるときは、ポテトチップスを持って高い山に登山してみると、高い山では気圧が下がり、外から押す力が弱くなるのでポテトチップスの袋は膨らみます。

台風の時にカップラーメンがパンパンになって膨れたというニュースがありました。人間の体も知らないうちにポテトチップス同様に日々の気圧を受けています。人体の体には血液・細胞組織・骨など複雑に存在しているため、単純に膨らむというわけではないです。

気圧変化時の人体のメカニズム

気圧が変化すると体の中の押し返す力をその都度コントロールしていく必要があるのですが、人間は内耳という耳の奥にある気管で”気圧変化を感じとります。(内耳はセンサーの役割をしており中枢になる自律神経に変化を伝えます)

気圧が下がると体の外からの圧力が減り血管膨張させます。自律神経がきちんと機能していないとその分血管を収縮させます。気圧が上がるときは逆で副交感神経が働くので血管を膨張させます。現在人はずっと緊張やストレスが強いられる中で生活している関係でこの切り替えが上手く行えない人が多いそうです。

気圧変化時の痛みのメカニズムには内耳の過敏性が深く関わっていることがわかります。

対策

今では健康天気や体調不良と天気の関係などのたくさんのアプリがあるので活用するのがオススメです。高齢の方は難しいと思うので、日記に書くか出来そうでなければ家族が状態を把握することが大切です。痛みの変化だけじゃなくてその日の天気や気圧、温度の変化、睡眠時間や活動内容、痛みが出る時間帯など細かく記録することで痛みが悪化するタイミングがわかってくると思うので、それに合わせて対策を行うことで痛み悪化や体調悪化が予防できると思います。

医療現場や介護施設等で働いている方も患者様や利用者様の状態で痛みやだるさ、動きにくさなどいつもと変化がないか把握することで転倒リスクの軽減やリハビリの内容調整、また在宅復帰時に家族への説明・対策方法などもしやすくなるのではないかと思います。

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自分も雨降る前に痛みが強くなるので、雨が降る前に痛み止めを飲んだりあまり動かないようにしたりしています。

まとめ

気圧の変化で不調を訴える患者さんや利用者さんを多く見てきました。脳血管系の方も、骨折など運動器系の方も雨が降る前など痛みや動きにくさ、だるさなどを訴える方が多くて、リハビリ介入が難しかったり・・・。実際に自分もスポーツで怪我した後から膝に痛みが出たり、ひどい時は偏頭痛が強く出たりすることもありました。

気象変化と疼痛に関してはエビデンスもあります。天気予報で雨天の時など患者さんや利用者さんに細かく痛みについて聞く必要があります。

また、体調が悪くある方はどのようなタイミングでなるのか?を把握するだけでも対策できると思います。ひどい時は細かく医師に相談するのもありだと思います。今ではアプリで天気と体調の管理ができるアプリなどもたくさんあるので、是非、活用し、自分や家族の不調を把握し、変化時は医師にも細かく説明できるのでオススメです。また、対策することで少しでも痛みを緩和でき過ごしやすい生活を送れることができると思います。

ABOUT ME
rin8818hayashi
1987年生まれ。生まれも育ちも福岡の田舎です。 3年前にサーフィンライフを楽しむために宮崎へ移住。 経歴:専門学校卒業、国家資格を取得(平成21年)し、リハビリ職として15年間急性期〜維持期、在宅や通所・老健と医療や介護に携わってます。 自分の怪我の経験から普通の生活が送れることの有り難みや、多くの病と闘っている方々との関わりから何不自由なく好きな事をして過ごせている事がどれほど幸せなことなのか実感しています。 人生は一度きりです。どうすれば自分らしく生きれるのか、毎日笑顔で過ごせるのか、自分を幸せな気分にできるのか、そんなことを探しながら幸せの日々を噛み締めています。 ブログのテーマ ”自分が自分らしく生きれるためのちょっとしたコツを見つける!”